個人の破産とは

Q. 消費者金融などからの借入れが増えてきて、返すのが苦しくなってきました。自己破産をすると、仕事に就けなくなるのではないでしょうか?


A. 「破産」とは、お金を借りて返せなくなった債務者の財産を、全ての債権者に公平に分配する手続きです。一般の個人については、破産とともに、裁判所の決定によって借りたお金などを返すなどの義務がなくなる「免責」という制度が認められています。このため、破産は、借金で苦しんでいる人を救済し、再び経済的に立直るチャンスを与えるための制度といえます。

現在の日本の破産に関する法律では、警備員など他人の財産を管理する職業に関しては、一定の期間に限って、その職業に就くことができないにすぎません。

我が国では、第二次世界大戦後、アメリカの法制度に倣い、個人の破産についての法律が見直されてきました。現在では、自己破産の申立件数は増える傾向にあります。

自己破産は決して悪いことではありません。借金を減らして、希望をもって働けるよう、まずは弁護士にご相談ください。

 

1 個人の破産の趣旨

「破産」とは、お金を借りて返せなくなった債務者の財産を、全ての債権者に公平に分配する手続きです。そして、一般の個人については、「破産」とともに、裁判所の決定によって借りたお金を返すなどの義務がなくなる「免責」という制度が認められています。このことから、「破産」は、一般の個人については、借金で苦しんでいる人を救済し、再び経済的に立直るチャンスを与えるための制度といえます。

突然の病気やケガ、不景気による勤務先の倒産、あるいは、収支の予測違いなど、予期せず経済的に苦しくなることは誰にでも起こりうることです。こうした経済的に困難な状態にあっても、借りたお金を返そうとすれば、お金を返すためにまたお金を借りるという悪循環に陥ってしまいます。こうした悪循環を断ち切り、経済的に新たな出発をする制度が「破産」なのです。

2 かつての考え方

一般に、借りたものは返さなければならないという考え方があり、こうした考え自体は正しいことといえます。

借りたものは返さなければならないという考え方を押し進めると、借りたものを返すという経済的な秩序を乱す者に対しては経済的に処罰すべきという考え方になります。この考え方によれば、「破産」をする人に対して一定の権利や資格などを奪うことにするという制度にすることが考えられます。

しかし、現在の日本の破産に関する法律では、こうした考え方は採られておらず、警備員など他人の財産を管理する職業について、一定の期間に限って、職業に就くことができないにすぎません。

3 「自己破産」のご相談

「自己破産」は、お金を借りた債務者が自ら「破産」を申し立てることをいいます。海外では、アメリカのように比較的早期に自己破産を申し立てる傾向がある国もありますし、個人に破産を認めない国などさまざまです。我が国では、第二次世界大戦後、アメリカの法制度に倣い、個人の破産についての法律が見直されてきました。現在では、「自己破産」の申立件数は、増える傾向にあります。

負債を返済できない状況で「自己破産」を選択することは、悪いことでも恥ずかしいことでもありません。借金を減らして、精神的に健康な状態で働くことが、ご家族や社会のためにもなるのです。

一人で悩まずに、ぜひ、おくだ総合法律事務所の弁護士に御相談ください。